健康保険の傷病手当金だけで足りる? 病気やケガで働けなくなったときの「収入リスク」を考える

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会社員や公務員が病気やケガで働けなくなった場合、日本の健康保険には**「傷病手当金」**という制度があります。

この制度のおかげで、仕事を休んでも一定の収入は確保できます。
ただし結論から言うと、傷病手当金だけでは生活費を十分カバーできないケースも多いのが実情です。

この記事では、

  • 傷病手当金の仕組み
  • 実際にどれくらい受け取れるのか
  • 生活費とのギャップ

を整理しながら、「本当にそれだけで足りるのか」を解説します。


傷病手当金とは?

まず制度の基本を確認しておきましょう。

傷病手当金とは、業務外の病気やケガで働けず、給与が支払われない場合に支給される健康保険の給付です。

主な条件は次のとおりです。

  • 業務外の病気やケガで療養している
  • 働くことができない状態
  • 連続3日間の待期期間後、4日目から支給
  • 給料が支払われていない

支給額は次の計算式で決まります。

1日あたりの支給額

直近12か月の標準報酬月額平均 ÷ 30 × 2/3

つまり、おおむね給与の約3分の2が支給されます。

支給期間は通算で最長1年6か月です。
この期間を過ぎると、傷病手当金は原則終了します。


実際にいくらもらえる?(例)

例えば、月収30万円の会社員の場合。

標準報酬月額がほぼ30万円だとすると、

30万円 × 2/3 = 約20万円

つまり、毎月の支給は約20万円程度になります。

ここで問題になるのが次の3点です。

① 収入は3分の2に減る

住宅ローンや家賃、教育費などは減りません。

収入
30万円 → 20万円

毎月10万円の減収です。


② ボーナスはゼロになる

傷病手当金は給与の代替なので、賞与は基本的に出ません。

例えば
年100万円のボーナスがある場合

年間収入
460万円 → 240万円程度

かなり大きな差になります。


③ 最長1年6か月で終了

長期療養が必要な病気では、1年半は意外と短いものです。

例えば

  • がん
  • うつ病
  • 脳疾患
  • 心疾患

などは、2年以上働けないケースも珍しくありません。


傷病手当金だけでは足りないと言われる理由

多くのFPや保険専門家が共通して指摘するのは次の点です。

生活費はそれほど下がらない

例えば月30万円の生活費の家庭

項目通常療養中
住宅費10万円10万円
食費6万円5万円
保険料3万円3万円
光熱費2万円2万円
通信費1万円1万円
その他8万円6万円

生活費:約27万円

しかし収入は

傷病手当金:約20万円

つまり

毎月7万円の赤字

というケースも珍しくありません。


長期療養で特に怖い「三大疾病」

長期の就業不能になりやすい病気の代表が

  • がん
  • 心疾患
  • 脳血管疾患

いわゆる三大疾病です。

これらは

  • 治療が長期化しやすい
  • 復職まで時間がかかる
  • 後遺症で働き方が変わる

といった特徴があります。

そのため最近は

  • 就業不能保険
  • 所得補償保険
  • 三大疾病一時金

などで収入減少リスクを補う設計をする人も増えています。


民間保険が補えるポイント

健康保険の制度だけではカバーしきれない部分を補うのが民間保険です。

例えば、所得補償保険の場合

  • 働けない期間の収入を補填
  • 傷病手当金と併用可能
  • 自営業でも加入可能な商品あり

といった特徴があります。

中でも、三大疾病に対してまとまった資金が受け取れるタイプの保障は

  • 治療費
  • 生活費
  • 住宅ローン

などに充てられるため、家計の安定に役立ちます。

たとえば、働けないリスクに備えるタイプの所得補償保険や、三大疾病時に一時金を受け取れる保障を組み合わせることで、傷病手当金では不足しがちな部分を補う設計も可能です。


まとめ

健康保険の傷病手当金は非常に重要な制度ですが、次の特徴があります。

  • 支給額は給与の約3分の2
  • 最長1年6か月
  • ボーナスは対象外

そのため、長期療養になった場合

「生活費が足りない」

という状況になることもあります。

万一に備える方法は人それぞれですが、

  • 公的制度の内容を理解する
  • 足りない部分をどう補うか考える

この2点を整理しておくことが、家計防衛の第一歩と言えるでしょう。


よくある質問

Q. 働けなくなった場合の収入はどうなりますか?
A. 収入が大きく減少またはゼロになる可能性があります。

Q. いくら補償を設定すべきですか?
A. 生活費の6~8割が目安です。

Q. 自分は必要ですか?
A. 収入が止まると生活に影響が出る場合は必要性が高いです

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